「こどもNISAって、昔のジュニアNISAが復活するの?」
「ジュニアNISAと何が違う?」
「昔のジュニアNISAより使いやすくなったの?」
2027年から、0〜17歳でもNISAのつみたて投資枠を利用できるようになります。
子ども名義で投資できる制度と聞くと、以前あった**「ジュニアNISA」**を思い浮かべる人もいるでしょう。
しかし、
こどもNISAはジュニアNISAがそのまま復活する制度ではありません。
年間投資枠や投資できる商品、非課税期間、途中でお金を引き出すルールなど、さまざまな違いがあります。
特に大きいのが、
長期・積立・分散投資を重視した制度になっていること
です。
この記事では、2027年から始まる0〜17歳向けNISAと旧ジュニアNISAの違いを、初心者向けにわかりやすく解説します。
※本記事は2026年8月時点の制度をもとにしています。
そもそもジュニアNISAとは?
ジュニアNISAは、未成年者の資産形成などを目的として2016年に始まった制度です。
子ども名義のNISA口座を作り、親や祖父母などが資金を出して運用することができました。
ジュニアNISAの年間投資上限額は、80万円でした。
投資信託だけでなく、上場株式やETFなどにも投資できたことが特徴です。
一方で、大きなデメリットだったのが、
原則18歳まで払出しができないという制限でした。
教育費などでお金が必要になっても自由に引き出しにくかったため、使い勝手の悪さを感じる人もいました。
ジュニアNISAは2023年末で新規口座開設・新規買付けが終了しています。
2027年から始まる「こどもNISA」とは?
2027年からは、現在のNISAのつみたて投資枠の年齢要件が撤廃されます。
これにより、
0〜17歳
でもNISAを利用できるようになります。
0〜17歳の場合は、
年間投資枠:60万円
非課税保有限度額:600万円
です。
毎月均等に積み立てるなら、
月5万円×12か月=年間60万円
で年間投資枠いっぱいになります。
投資できるのは、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託です。
つまり、旧ジュニアNISAのように幅広い株式などへ自由に投資する制度ではなく、
長期の資産形成を重視した制度
と考えると分かりやすいでしょう。
↓こどもNISAの年間投資枠や対象年齢、払出しルールなどを詳しく知りたい人は、「こどもNISAとは?2027年開始の新制度をわかりやすく解説」も参考にしてください。↓

こどもNISAとジュニアNISAの違いを比較
2つの制度を比較してみましょう。

※ジュニアNISAは制度終了に伴い、2024年以降は払出しルールが変更されています。
こうして比較すると、
年間投資枠だけならジュニアNISAのほうが大きい
ですが、こどもNISAは非課税期間や払出し、18歳以降の移行などが改善されています。
大きな違い①|非課税期間が無期限になった
特に大きな違いが、非課税で運用できる期間です。
ジュニアNISAでは、投資した商品の非課税期間は原則5年間でした。
一定の場合には18歳まで非課税で保有を継続できる仕組みがありましたが、現在のNISAと比べると制度は複雑でした。
一方、2027年からの0〜17歳向けNISAでは、非課税保有期間は無期限です。
例えば0歳から投資を始めた場合、18歳になるまで長期間運用することができます。
さらに18歳になると、特別な手続きをしなくても成人向けのつみたて投資枠へ自動的に移行する仕組みです。
子どもの教育費だけではなく、成人後の長期的な資産形成にもつなげやすくなっています。
大きな違い②|12歳以降は一定の要件で払出し可能
ジュニアNISAの大きなデメリットとして知られていたのが、
払出し制限です。
制度運用当時は、原則18歳になるまで払出しができませんでした。
そのため、
「教育費として使いたいのに自由に引き出せない」
という使いにくさがありました。
2027年からの0〜17歳向けNISAでは、
一定の要件を満たせば12歳以降に払出し可能
となります。
例えば親権者等が払い出す場合には、
・子どものために使う資金であること
・子どもが払出しに同意していること
など一定の要件があります。
親が好きな目的で自由に引き出せるわけではありませんが、旧ジュニアNISAより使いやすい仕組みになっています。
大きな違い③|個別株ではなく積立投資が中心
投資できる商品にも大きな違いがあります。

ジュニアNISAでは、
上場株式
ETF
投資信託
など、比較的幅広い商品へ投資できました。
そのため、子どものNISA口座で個別株を買うこともできました。
一方、0〜17歳向けNISAで利用できるのは、
つみたて投資枠です。
長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託などが対象になります。
つまり、短期間で大きな利益を狙うというより、
子どもが小さいうちからコツコツ資産を育てることを重視した制度です。
子どもの将来資金を長期間かけて準備するという目的には、分かりやすい仕組みといえるでしょう。
↓こどもNISAでどんな商品を選べばいいのか迷っている人は、「こどもNISAでオルカンはあり?18年間積み立てたらいくらになる?」も参考にしてください。オルカンを長期運用した場合のシミュレーションも紹介しています。↓

大きな違い④|18歳になったら成人向けNISAへ自動移行
もう一つ注目したいのが、18歳になった後です。

0〜17歳向けのつみたて投資枠を利用していた子どもが18歳になると、
成人向けNISAへ自動的に移行します。
そのため、
0歳
↓
こどもNISA開始
↓
18歳
↓
成人向けNISA
↓
その後も長期運用
という資産形成ができます。
例えば大学費用としてすべて使わなかった場合、そのまま20代、30代の資産形成につなげることも可能です。
「18歳になったら全部売却しなければならない」という制度ではありません。
ジュニアNISAを持っている人はどうなる?
すでにジュニアNISAを利用している家庭もあるでしょう。
ジュニアNISAは2023年で新規投資が終了していますが、
保有している商品をすぐに売却する必要はありません。
2023年までにジュニアNISAで購入した商品は、非課税期間終了後に一定の仕組みで18歳まで非課税保有を継続できます。
また、2024年以降は年齢や理由にかかわらず非課税で払出すことが可能になっています。
ただし、一部だけを払い出すことはできず、ジュニアNISA口座内の商品などをすべて払い出して口座を廃止する仕組みです。
つまり、旧ジュニアNISAと2027年からのNISAは別の制度として考えることが大切です。
こどもNISAはジュニアNISAより使いやすい?
制度だけを比較すると、2027年からの0〜17歳向けNISAは、
長期投資をする家庭にとって使いやすくなった部分が多い
と考えられます。
特に、
非課税期間が無期限
12歳以降は一定の要件で払出し可能
18歳で成人向けNISAへ自動移行
という点は大きな違いです。
一方、年間投資枠は、
ジュニアNISA
→ 80万円
こどもNISA
→ 60万円
と小さくなっています。
また、個別株などへ投資したい人にとっては、ジュニアNISAのほうが商品の自由度は高い制度でした。
そのため、
すべての面でこどもNISAのほうが優れている
というより、
長期・積立・分散投資をしやすい制度へ変わった
と考えるのが適切でしょう。
こどもNISAを始めるなら月いくら?
年間投資枠は60万円なので、
月5万円
で年間投資枠いっぱいになります。
しかし、月5万円を積み立てる必要はありません。
例えば、
月1万円 → 年間12万円
月3万円 → 年間36万円
月5万円 → 年間60万円
です。
子どもが複数いる家庭なら、全員に月5万円ずつ投資すると家計への負担はかなり大きくなります。
大切なのは、
非課税枠を使い切ることではなく、無理なく長期間続けること。
生活防衛資金や近いうちに必要になる教育費、親自身の老後資金などを確保したうえで、余裕資金から投資しましょう。
↓毎月いくら積み立てればいいのか迷っている人は、「こどもNISAは月いくら積み立てる?月1万・3万・5万円を比較」も参考にしてください。積立額ごとの18歳時点の資産額をシミュレーションしています。↓

まとめ|こどもNISAはジュニアNISAの単純な復活ではない
2027年から始まる0〜17歳向けNISAは、旧ジュニアNISAと同じ「子ども名義で投資できる制度」ですが、仕組みには大きな違いがあります。
主な違いを整理すると、
こどもNISA
・年間投資枠60万円
・非課税保有限度額600万円
・非課税期間は無期限
・つみたて投資枠が利用できる
・一定の要件のもと12歳以降に払出し可能
・18歳になると成人向けNISAへ自動移行
旧ジュニアNISA
・年間投資枠80万円
・非課税期間は原則5年間
・個別株や投資信託など幅広い商品へ投資できた
・制度運用当時は原則18歳まで払出し制限があった
・2023年で新規投資終了
という違いがあります。
つまり、2027年からの制度は、
ジュニアNISAをそのまま復活させるのではなく、現在のNISAのつみたて投資枠を子どもにも広げる仕組み
です。
特に子どもが小さい家庭なら、10年以上の長期運用ができる可能性があります。
ただし、NISAだから必ず利益が出るわけではありません。
教育費など使う時期が決まっているお金については、
貯金+こどもNISAのように分けて準備することも大切です。
制度のメリットだけを見るのではなく、
「いつ使うお金なのか」「どのくらいなら無理なく投資できるのか」
を考えながら活用していきましょう。
↓こどもNISAを利用する前に、「親の新NISAを先に使ったほうがいいのでは?」と迷う家庭もあるでしょう。「こどもNISAと親の新NISAはどっちを優先する?」では、家計状況やお金の目的別に考え方を紹介しています。↓


コメント