「子どもの教育費は貯金で準備したほうがいい?」
「大学まで10年以上あるなら、新NISAで投資したほうがいい?」
教育費を準備するとき、このように悩む人も多いのではないでしょうか。
特に大学進学まで10年以上ある場合、
「ずっと貯金しておくのはもったいない気がする」
と感じることもあるでしょう。
一方で、投資には元本割れの可能性があります。
大学入学直前に株価が大きく下落すれば、必要な教育費を予定どおり準備できない可能性もあります。
そこで大切なのは、
「貯金か投資か」の二択で考えないことです。
教育費を使うまでの期間や必要になる金額に合わせて、貯金と投資を使い分ける方法があります。
この記事では、教育費を貯金と投資のどちらで準備すればいいのか、メリット・デメリットや子どもの年齢別の考え方を分かりやすく解説します。
※この記事は特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。家庭の資産状況やリスク許容度に合わせて判断してください。
教育費は貯金と投資どっちがいい?
最初に結論から言うと、
教育費は「貯金か投資か」ではなく、使うまでの期間によって使い分ける
という考え方がおすすめです。
教育費には、老後資金とは違う特徴があります。
それは、使う時期がある程度決まっていることです。
例えば子どもが18歳で大学へ進学するなら、その時期に入学金や授業料などが必要になります。
株式市場が下落しているからといって、
「大学入学を5年待とう」
とは簡単にはできません。
そのため、大学進学が近いのに必要な教育費の大部分を投資に回していると、暴落時に困る可能性があります。
一方、子どもがまだ0歳で大学まで18年あるなら、すべてを普通預金だけで準備する必要があるのか考える余地があります。
つまり、
近いうちに使う教育費 → 貯金を中心に
10年以上使わない余裕資金 → 投資も選択肢
と考えると分かりやすいでしょう。
↓そもそも大学までにどのくらいの教育費が必要なのか知りたい人は、「教育費はいくら必要?幼稚園から大学までにかかる費用を解説」も参考にしてください。↓
教育費を貯金で準備するメリット・デメリット
貯金の大きなメリットは、必要な金額を確保しやすいことです。
例えば大学入学時に300万円必要だと分かっていて、預金として300万円を確保していれば、株価の値動きを心配する必要はありません。
大学受験や入学が近づいたときにも使いやすいため、
入学金
授業料
受験料
一人暮らしの準備費用
など、近いうちに必要になるお金との相性がいい方法です。
一方、預金だけでは大きく増やすことは期待しにくいというデメリットがあります。
長期間にわたって教育費を準備する場合は、物価上昇によって将来必要になる金額が増える可能性も考えておく必要があります。
そのため、
「教育費だから全部貯金」
と決めるのではなく、使うまでの期間を考えることが重要です。
教育費を投資で準備するメリット・デメリット
投資のメリットは、長期間運用することで資産の成長を期待できることです。
例えば大学進学まで15年以上ある場合、毎月一定額を長期・積立・分散を意識して運用する方法も考えられます。
ただし、投資には大きな注意点があります。
元本保証ではないことです。
100万円投資したからといって、必要になったときに100万円以上になっている保証はありません。
特に注意したいのが、
大学入学直前の暴落
です。
例えば教育費として500万円を準備し、その大部分を株式などで運用していたとします。
大学進学直前に相場が大きく下落すると、必要な500万円を確保できなくなる可能性があります。
だからこそ教育費を投資する場合は、
「いつまで運用するのか」
まで考えておくことが大切です。
子どもの年齢で貯金と投資を使い分ける
教育費を貯金と投資に振り分けるときは、大学進学までの残り期間を基準のひとつとして考えると分かりやすくなります。
例えば、次のようなイメージです。

これはあくまで一例です。
「10年以上あれば投資したほうがいい」という意味ではありません。
投資経験や貯蓄額、収入、住宅ローン、子どもの人数などによって、取れるリスクは家庭ごとに違います。
重要なのは、
大学進学が近づくほど、絶対に必要なお金を値動きの大きな資産に置きすぎない
ということです。
↓子どもが2人いる家庭では、それぞれの年齢によって教育費のピークも変わります。「子ども2人の教育費はいくら必要?」では、大学までの総額や年齢差による教育費のピークをシミュレーションしています。↓
500万円を貯金と投資で準備するなら?
例えば、子ども1人につき大学進学までに500万円を準備するとします。
一例として、
貯金:300万円
投資:200万円
という目標に分ける方法があります。

もちろん、この割合に正解はありません。
大学進学まで15年以上ある家庭なら投資の割合を高くする考え方もありますし、値下がりが不安なら貯金を多くしてもいいでしょう。
大切なのは、
500万円すべてを同じ方法で準備する必要はない
ということです。
そして大学進学が近づいてきたら、投資している教育資金を少しずつ現金へ移す方法も考えられます。
例えば、
大学まで15年
→ 貯金+長期投資
大学まで10年
→ 積立を続けながら状況を確認
大学まで5年
→ 必要な教育費を徐々に現金化
大学入学
→ 必要額を預金などで確保
という流れです。
こうすることで、長期運用の可能性を残しながら、大学直前の暴落リスクを小さくしていくことができます。
新NISAで教育費を準備してもいい?
新NISAを利用して教育費の一部を運用する方法もあります。
新NISAでは、投資によって得た利益が非課税になるメリットがあります。
ただし、
「新NISAなら安全」
というわけではありません。
新NISAは税制上の制度であり、購入した投資信託や株式の価格は上がることもあれば下がることもあります。
そのため、
大学入学金として絶対に必要なお金
数年以内に使う予定のお金
まで無理に投資する必要はありません。
また、教育費だけで新NISAの投資枠を使い切るのではなく、老後資金など他の目的とのバランスも考える必要があります。
教育費と老後資金を分けて管理しておけば、
「この投資は教育費用」
「こちらは老後まで使わない資金」
と目的を把握しやすくなります。
↓新NISAを使って教育費の一部を準備する場合も、家計に無理のない積立額を設定することが大切です。「新NISAは毎月いくら積み立てる?」では、毎月の積立額の考え方を詳しく解説しています。↓

教育費を投資するなら生活防衛資金を先に確保する
教育費を投資する前に確認したいのが、現在の貯金額です。
手元のお金がほとんどない状態で教育費まで投資すると、
急な病気
車の修理
家電の買い替え
収入の減少
などが起きたとき、投資資産を売却しなければならなくなる可能性があります。
そのため、まずは急な支出に対応するための生活防衛資金を確保し、そのうえで当面使わない余裕資金を投資に回すという順番で考えましょう。
教育費を増やすことだけではなく、必要なときに必要なお金を使える状態にしておくことも大切です。
↓教育費を貯金と投資に振り分ける前に、毎月いくら家計に余裕があるのか把握しておきましょう。「家計簿は必要?」では、家計を無理なく把握するための考え方を紹介しています。↓
まとめ|教育費は「使う時期」で貯金と投資を使い分けよう
教育費は、
「貯金と投資のどちらが正解?」
と考える必要はありません。
それぞれにメリットとデメリットがあります。
大切なのは、
① 近いうちに必要なお金は貯金を中心にする
② 長期間使わない余裕資金なら投資も選択肢
③ 大学進学が近づいたら必要資金の現金比率を高める
④ 教育費をすべて投資に回さない
⑤ 生活防衛資金を先に確保する
⑥ 教育費と老後資金を分けて考える
ことです。
特に大学進学は時期を自由に変更できないため、
「18歳のときに相場がどうなっているか」
を予測することはできません。
だからこそ、教育費のすべてを投資に頼るのではなく、必要な金額を少しずつ安全性の高い資産へ移していく考え方が重要です。
まずは、
「大学進学まであと何年?」
「大学までにいくら準備したい?」
「そのうち絶対に確保しておきたい金額はいくら?」
の3つを書き出してみましょう。
そこから逆算すると、自分の家庭では教育費を貯金と投資にどう振り分ければいいのか考えやすくなります。
教育費は「増やすこと」だけではなく、「必要なときに使えること」を優先して準備していきましょう。
あわせて読みたい
↓教育費はいくら必要?↓
↓子ども2人の教育費はいくら必要?↓
↓子ども3人の教育費はいくら必要?↓

コメント